■24日(5日目)
昨日は少し涼しいかと思ったが、また暑さは逆戻り。
それにしても湿度が高い。気温は、京都よりやや低めかも知れないが、湿度は香港の方がまさっていると感じた。
それに比べ、建物の中の冷え方はかなりのものだ。
設定温度は、20度ぐらいになっているのではなかろうか。
ホテルの部屋では、エアコンを切って、換気扇も止めてちょうど快適な温度になる。
ワークショップをおえて部屋に帰って来ると、掃除がしてあって、エアコンも最低温度になって冷え冷えしている。まずは、エアコンを切るところから始めなければならない。
これが、香港のおもてなしなのだろう。それにしても、設定温度を少し上げて、エネルギー消費を押さえようというような雰囲気はないのだろうか。
エアコンの操作が、ダイヤルとシーソースイッチになっていたことは、せめてもの救いだった。
ワークショップ2日目の午前は、まずビデオでぼくの制作風景や作品を見てもらった。
次に、アイマスクをして3分間周りの音を聴いてもらう体験をした。
その3分間で感じたものを、丸や三角・四角のシールを画用紙に貼るということで表現してもらった。これは、初めての試みだ。
何か意識的に音を出してということも考えたのだが、自然な状態で耳を澄ますとどんな音が発見できるだろうかという試みだ。
どうやら、建物のどこかを使ってイベントをしているらしい。
リハーサルの音も途切れ途切れに聞こえてくる。
ちょっと難しいテーマかと思ったが、みんな積極的に作ってくれた。
3分間の音の変化を表現した人。自分の気持ちの変化の方に注目した人。楽しい絵ができあがった。しかし、音を絵に変換する作業が、午後から行う絵を言葉に変換する作業に結びつけばという下心は、みごとに裏切られた。
午後からは、言葉で絵を鑑賞するワークショップをした。
これはみごとに失敗。プログラムとしては、ビューの紹介をして、その後、岸中さんと現地の人をまじえてのデモンストレーション。そして、最後にグループに分かれて、アイマスクを使ってぼくの絵を鑑賞してもらった。
どこが失敗かというと、まずパワーポイントを使ってのビューの紹介は、通訳のジェリーさんの力量不足。正確に伝えるというより、自分の分かる範囲でしか伝えてくれてないなあということが分かった。ここで、絵の説明に着目するのではなく、自分の感じたままを言葉にしていくことで、ライブ感のある鑑賞ができるのだということを伝えなければならなかったのだが、手応えがなかった。
結果としてデモンストレーションが絵の説明に終始してしまった。
見えない人に絵をどのように説明すれば理解してもらえるのかというところに気持ちがいっていて、会話を楽しむとか、共有するというようなところには、最後まで注目してもらえなかった。
最後に、ぼくの絵を使ったのも、この絵には何が描かれているかという正解探しになってしまったような気がする。言葉には限界があるというような消極的な態度を助長させたかもしれない。
最後までそのあたりを切り崩すことができなかった。
見えない人に何かしてあげたい。支援の方法はどうしたらいいのだろうという関心が強かったのだろう。創作活動には、一貫してアクティブだったことを思うと、鑑賞というのはまた別の時限の話のように思えたのだろう。
そうなんだ!!このワークショップのタイトルは、「タッチ・アート」だったのだ。
6時前に終了し、少し休んでから、明日のワークショップの準備に取りかかった。一日ずつスケジュールがずれているので、明日は参加できない人もいる。
人数が半分ぐらいになるだろうとのこと。ちょうどいい人数なので、参加者にも描いてもらうことにした。
縦1メートル、横幅8メートルぐらいのロール紙をワークショップルームの壁に貼ってもらった。そこにぼくが下絵を描いておく。
明日朝、参加者は、入り口でアイマスクを渡されてこの絵を端からたどっていく。
午後からは、ぼくの絵の上に参加者が描いていく。
まず、関空から香港までの飛行機の乗り心地をラインで描いた。
そのラインの始まりの方には、関空で飲んだスタバのコーヒーとドーナツを描き、最後の香港の方には、ワンタン麺を食べているところを描き、インタビューで描いたナスを貼り付けた。
さあ、これを触ってどんな感想が聞けるか楽しみだ。
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