29日、川越市美で作品対決
1月29日、日曜は、川越市美で作品対決!!原田和男VS光島貴之という公開制作でした。というよりライブだったかな。
午前中1回。午後から2回。それぞれ1時間ずつ、計3時間かけて制作しました。
原田さんの作品、音具「シデロイホス」の音をききながら、ぼくが壁面(コーナーを挟んで、14メートルほど)にラインテープで描いていきます。
ぼくは、事前に原田さんのCDを聞きながら、音のイメージをカッティングシートで切り抜いていました。それらを当日着ていた黄色の防寒具に貼り付けて登場です。ここぞと思うところに、切り抜きをはがしてはぺたぺた貼っていきました。
少し行き詰まると、ぼくも、原田さんの鉄の楽器を叩いたりして、気分転換。イメージをため込んで、さらに描き進めます。
とても緊張感のある時間を過ごしました。
脚立に登り、壁面に取り付けられた原田さんの作品にも絡むように描きました。床面にもかなりはみ出しています。
さらに、ぼくは勢い余って予定外の裏側の壁面にまで描き進めてしまいました。
終わりに近づいた頃、ぼくは、どのようにしてこのライブのエンディングを決めようかと悩んでいました。
そしたら、原田さんが自作の金属の円盤を持って登場。これぞと思われる場所に打ち付けてくれました。ぎゅっと作品が引き締まったところで、終わりを迎えることができました。
共演してくれた篠笛の後藤剛史さん、制作のアシスタントをしてくれた阿部こずえさん、どうもありがとうございました。
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コメント
今回の一連の作品は、ぼくの5才ぐらいの記憶から始まって、できることなら、現在の自分までをたどりたいと思って計画的に描き始めました。
しかし、そういう壮大な計画は、時間と場所の制約から、10枚ぐらい描いた時点で頓挫してしまいました。
結果的には、ぼくがフラービオ・ティトロに出会って絵を描き始めたところで終わっています。いまから10年ぐらい前です。
その最後の作品が、『夜明けを待ちきれずに』ということになるわけですね。
ぼくが、年度造形での作品を発表し、さらにラインテープで描き始めて、これからなにかが変わっていくような期待感を持ちながら、むやみに作品を作っていた時期です。
朝早く目覚めて、起き出してなにかを始めるには、まだ早すぎる。
けれども、もう一度寝てしまうこともできず、布団の中でじっとしていられない浮き足だった気分ですね。
そういう気分で制作し続けていたときがあったなあと、当時を思い出しながらかいた絵なのです。
もう1つ『乾杯』ですね。これは、難波さんの推理通りです。
結婚をこういう風に表現しました。だから、その後に『2人の息子』というのが出てきます。
いかがでしょうか。
投稿: 光島 | 2006.03.03 20:50
ソウルの難波幸司さんから「わがままな記憶」についての感想と質問をいただいています。許可を得て転載させてもらいました。
彼は、昨年秋、ソウルでの触る展覧会にぼくの作品を紹介してくれて、ワークショップも企画してくれました。
-------感想ここから--------
ひとつ気になった作品があります。子供の頃からだんだん大人になっていって最後の作品で「夜明けを待ちきれずに」という作品です。自分には山のようなものから太陽がちょっと顔を出してるのかなという感じに見えるのですが、もしそうだとしたら、山の部分を透明にしてるというか、カッティングシートを使わずにラインテープで表してるのは何か表現したいものがあってのことなのでしょうか?
今も見てますが、そもそもあの線は山じゃないような気もしてきました・・うーむ・・。しかも最後においてあるし・・。並びで言うなら「乾杯」も気になってました。
何かあの時期にお祝いするようなことがあったのか・・あ、もしかして結婚ですか?
とにかくおもしろい作品ですよね。
投稿: 光島 | 2006.03.02 21:45
メールで案内を差し上げていた方が、川越市立美術館に見に行ってくださいました。その感想をメールで寄せてくださいました。内容が興味深いので、許可を得てここに紹介させていただきます。
最後の方で書いておられる地下の展示室が、キューブの内側みたいだという感覚は、じつは、ぼくも公開制作のときに、一瞬感じた感覚なのです。
-------ここから感想--------
先週の土曜日に、友達と二人で川越に行って来ました。
当日は春が来たようなとても暖かいお天気でした。
私たちは11時半頃美術館に到着したのですが、ちょうど原田さんがいらしていて、
見学者の人たちに展示されているシデロイホスの鳴らしかたをいろいろ教えてくださって
いました。
光島さんの壁面の絵も拝見しました。当日どんな音が響いていたのかを
想像しながら見ると、音と作品が一緒になっているような不思議な感覚でした。
その後、タッチアートコーナーに行って、平面と立体の作品を触ってきました。
「点字を読む」も見てきました。
あれは、上の方から横にアイウエオ、その下の方にカキクケ、そしてコ、
って並んでいるのですね。
> ぼくは、点字を読むときに、少し集中すると、点字に色を付けて思い浮かべます。それ
> を絵にしました。
この発想にちょっと驚きました。私には一つ一つの文字には色のイメージは
ありません。でも、ちょっと考えてみると、それぞれの行には、たとえばア行は赤、
カ行は緑、サ行は黄色・・・というようなイメージが有るような気がします。
不思議ですね。小さい時、平仮名を覚えるときに見た50音表とかのイメージが
残っているのでしょうか?
キューブの作品では、「みんなで乾杯」のグラスのイメージは、実物の
感じがそのまま出ているように感じましたし、「二人の息子」っていうのも
どんなお子さんなのかなぁと楽しく想像しながら触ってきました。
そうそう、キューブの作品を触っているうちに、地下にあった壁面の作品は
ちょうど、光島さんが小さくなって、展示室というキューブの中に入って
描いたみたいだなぁ・・・って、なんだか不思議な気分になりました。
キューブが大きくて、透明で、光島さんがその内側に入ったり、外から
そのキューブによじ登って書いたら、面白いなぁ・・・。なんて、
とんでもない想像を膨らましたりして・・・・。
お陰様で、日頃の忙しさを忘れて、とても楽しい時間となりました。
ありがとうございました。
投稿: 光島 | 2006.02.21 00:19
こんにちは、プログ開設おめでとうございます。
絵・・・え?
友達の、息子さんが京都と自分たち兄弟を載せた絵を何枚か描かれています、最近初個展を開かれ私も覗きに伺いましたが、とても素朴な絵で若い男の子の描いたものとは思えないものでした・・でも、本人と逢い本人の人柄に触れ、絵の評価は私の中で大きく膨れ上がりました。
三島先生の絵にも、同じ感覚があります。
個展を開くのにも『お金』の、問題があります、しかし彼の絵は、今回の個展で私の知る限り2枚売り上げがありました。
彼の叔父に当たる方も絵を書かれるようで、そちらは
本業・・美術商の方に預けられるようで・・何人かの画家の作品を展示され、売り上げのいくらかを受け取る・・
これには、驚きましたが(-_-;)なんと、80万円で売れて作者本人の手元には5万円ですって(ーー;)
なかなか、厳しいものですね。
美術誌のことは、よく判りませんが。(参考まで・・・・)
夜、遅くまでパソコンに熱中して体壊さないでくださいね、まだまだ先生が頼りなもので・・・・よろしく(*^。^*)
投稿: 神保 | 2006.02.19 20:53
ホームページの掲示板に寄せられていた感想を、投稿者に許可を得て、ここに紹介させていただきます。
美術館の空気が変わっていました 《大内秋子》 2006/01/30 (月) 17:22
28日に再び川越美術館に行って、光島さんと原田さんの対決を見ました。目に見えるものと見えないもの、耳に聞こえるものと聞こえないものが、空中で交錯してすごいものが出現していました。
光島さんの動きを凝視する原田さんの目が光を放っているようでした。
そして彼の創りだす音の中で光島さんが考えこみ、動き、美術館の壁に現れていく作品を見て感動しました。
最後まで見届けられなかったので、もう一度川越に行くことにします。
投稿: 光島 | 2006.02.06 21:36
山川さん、コメントありがとうございます。
音声読み上げでの使用感いかがですか。サイドバーの配置などいろいろ並べ替えて、どうすれば聞きやすいか、目的のところに早く到達できるかなどやってみてます。
しばらくは、項目の順序が変わっているかもしれませんがそういう理由です。ご不便をお掛けするかもしれません。
投稿: 光島 | 2006.02.04 12:08
今晩は。ブログ開設おめでとうございます。29日のライヴというかコラボレーション、報告を読みながら、その場で体験してみたかったと感じました。また、関西でも斬新なコラボレーションを企画していただければ幸いです。私事で恐縮ですが、ぼくも上記に記載のURLで、ブログを開設しています。このページをご覧になっている皆様、気が向いたら1度のぞいてみてください。ヨロシクお願いいたします。
投稿: 山川秀樹 | 2006.02.03 20:51
河原由香里さん、コメントありがとうございます。
河原さんには、今回の作品『わがままな記憶をかたちにしてさかのぼる』の制作過程をずっと取材してもらいました。
作品対決でやっと一段落。後は、編集して映像作品になる予定です。そしたらみなさまにもインターネットで見てもらえるようになります。楽しみにしています。がんばってくださいね。
投稿: 光島 | 2006.02.03 01:24
NPO法人OurPlanetTVで光島さんの取材をさせていただいている河原です。
川越市美での「作品対決」は、1日中見ていても飽きないものでした。展覧会を見にいらしたお客さんもたくさん足を止めて、また、中には壁にもたれたり、床に腰を下ろしながら見入っていました。
広い空間で、のびやかな作品になっていると
思います。
投稿: 河原由香里 | 2006.02.03 00:43