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2006.05.09

フンデルトヴァッサーのグルグル

一昨日、お知らせにも書いていたフンデルトヴァッサー展に行ってきました。
あいにくの雨だったが、東京のMARのメンバーの飛び入り、神戸や香川からの参加もあり、30人以上の大所帯となった。
やっと、ぼくたちの活動も、美術館に理解してもらえてきたようだ。
今回は、会議室も提供していただき、お昼ご飯を食べながら感想も話し合うことができた。
ゆったりしたツアーになったと思う。

ぼくはビューメンバーなので、本来なら参加者をもてなす側なのだが、いつもツアーでは、一参加者になり切って楽しませてもらっている。
3、4人が1つのチームで回るのだが、その組み合わせによってずいぶん雰囲気が変わる。
いい感じで進むかどうかは、組み合わせだけではない。その日の気分、作品によっても変わる。
ようするにやってみないとわからないのだ。
でも今回はなかなかすばらしい鑑賞ができたと思う。

Iさんは、元編集者の男性。
Hさんは、初参加の女性。

Iさんは、文章を扱うように、作品を前にしてどこから切り込んでやろうかと一言一言言葉を選ぶ。
Hさんは、感覚的な言葉を操って、鋭い切り口で作品の印象を伝えてくる。

ぼくも気合いが入っていた。
なぜかというと、フンデルトヴァッサーは、直線を嫌う。そしてグルグルの渦巻きを描くという情報を事前に得ていたからだ。
ぼくは、直線用のラインテープを使っても、いつもラインはフラフラ歪んでいく。
行き詰まるといつもグルグルを描いて切り抜ける。
しかし、グルグル渦巻きを描いているとなぜか元気が出てくる。

今回はこの渦巻きにこだわって作品を鑑賞しようと始めから決めていたのだ。
彼の若い頃の作品と建築模型をみた後、
いよいよグルグルの作品にたどり着いた。
なんと、ビューメンバーの大向さんが作ってくれた点図の1枚にも、渦巻きがあるではないか。
これで、言葉と照らし合わせながら、かたちもたどりながら鑑賞できるのだ。すばらしい。

ぼくは、渦巻きを描こうとするとき、なるべく均質に描こうとしている。
実際には均質にならないところがおもしろいのだろうが、本人としては、きれいな円を描こうとしている。
フンデルトヴァッサーは、わざとひずましている。円ではなくて、四角いのや楕円の渦巻きもあった。
ぼくが注目したのは、グルグルのたどり着く集約点だ。外から描き始めて中心に向かう
こともあるが、逆に外に広がっていく動きもあると思う。
しかし、それらの最後をどのように終わらせるかでぼくは、いつも悩む。
この終わらせ方には、大いにヒントをもらった。
次のぼくの作品でそのあたりを表現できればと思うのだが、いまは彼のパワーにやられてしまってまだ描き始められないでいる。

最後に、彼のインタビューのビデオを上映しているコーナーがあった。
字幕をIさんに読んでもらいながら、Hさんに画像の説明をしてもらった。
ステレオ放送だ。
あまり時間がなくて15分ぐらいだったが、彼の発言を直接聞けてよかった。
そこでは、やはり渦巻きに触れていた。
生命力とか根源的なものを表しているというようなメッセージがあった。
ぼくがグルグルを描いて元気になるのもそういうことなのだろう。

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