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2006.08.04

手で見る鑑賞術ワークショップに参加して(その4)

最終日は、豊田さんのワークから始まった。
いままで一人で味わっていた身体感覚を、2人組になっておこなった。
肩に手を充ててその人の感覚を味わったり、充ててもらった手の感覚を自分の身体へ導くようなことだった。

続いて、西村先生のテーマは、
「粘土で、手に持って気持ちのいい形をつくる、」というものだった。
今回は、いずれも粘土の量が限られていたので、そんなに大きいものを作ろうということではなかった。
ぼくの気持ちも、身体感覚を呼び起こす豊田さんのワークでリラックスできていたのか、
あまり肩に力が入らずに、手早く3つ作品を完成させた。
これまで、粘土に向かうと、、特徴のあるものを作りたいという気持ちが先に出ていた。
人とは違うものをとあせっていたのだろうか。
今回は、ラインテープを手にして、体のどこからか滲んでくるかたちをたどっていくときの気分で粘土を楽しめた。

最後に、1日目に、みんなで触った3人の作家の作品をもう一度触った。
そして、見える人は、アイマスクを外して、始めて作品を見た。
ぼくは、掛井五郎さんの金属の作品がちょっと貧弱に思えていたのだが、いまこうしてもう一度さわるととても大きなおもしろい作品に思えた。
これは、3日間のワークショップで身体感覚が鋭くなって作品の受け止め方が変わってきたということなのか、
それとも、繰り返し触るという好意に意味があるのだろうか。
以前にも同じような経験をしている。そのときは、同じものを数年後にさわって、
あまりおもしろくないと思ったのだ。
まだ未消化だが、触るという好意が時間を掛けなければ成立しないということと、繰り返し触るということには何か意味があるような気がしている。

ところでぼくのキューブの作品だが、アイマスクを外して見たときの驚きが、他の作家の
ものに比べて格別だったようだ。
ぼくのワークショップでは、触覚と視覚の違いを感じてもらうために、立体コピーで作った作品をアイマスクをして触ってもらっている。
ぼくが、あまり意識せずに制作した作品にも、そのようなおもしろさが潜んでいるのかと改めて知った。

3日間のワークショップ、ぼくにとっては、普段使っている素材とはまったく違うものを使って表現ができたこと。
どうも身体を動かしたり感じたりすることが作品にも影響するという確信を持てたことが収穫だった。

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