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2007.09.13

メモ帳の音

個展会場での店番というか、見に来てくれた人への対応にもかなり慣れてきたようだ。
考えてみれば、始めて個展をしたのも9年前のこのはねうさぎだった。グループ展も合わせると、今回で4回目になる。
最初の頃は、来てくれた人とどんな話しをすればいいんだろうとか、こちらから声を掛けるのは難しいなとか、けっこう緊張して臨んでいた。

今回は、ぼくが座っている椅子の近くに、タイトルやコメントを書いてもらうためのメモ帳が置いてある。
絵の枚数だけのメモ帳が箱に入れてあるので、何かを書こうとする人は、そのはこの中から目当てのメモ帳を探し出さなければならない。
当然、コトコトという出し入れの音がする。この音が合図となって、ぼくは、
「今回の絵にはタイトルを付けなかったのですが……」
というような話しかけをすることができる。
こうして、話しのきっかけをこちらから作ることができるのだ。
思わぬメモ帳効果である。

もう一つ、思わぬ効果を生み出しているのが、絵の立体コピーだ。
見えない人が来たときに、立体コピーで絵を触ってもらおうと用意した。作品に付けた番号も、この立体コピーにも点字で貼り付けてある。

「18番の絵が好きです」
と話しかけられたとしよう。ぼくは、即座に立体コピーを手にしてその番号の絵を探す。
おおよその輪郭は、この立体コピーで十分わかるし、触っている内にその絵を思い出せる。
そして、この絵のどういうところが気に入ってもらえたのかなどの話しを聞くことができる。
もしこの立体コピーを用意していなければ、わざわざ原画のところまで足を運んで、実際にぼくがさわってみないとなかなか話しが通じないことになる。
自分の手で絵にダメージを与えてしまったり、額をゆがめてしまったのでは、笑うに笑えないことになる。

冷えない人の来観者にと思って作った立体コピーだが、一番役にたっているのは、ぼく自身なのである。

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