« 「Japanese Design & Culture 商いの顔」 | トップページ | 「翔」作品展 »

2010.08.10

上海2日間

Photo
公開制作の作品『光の樹』。

Photo_2
『ジデロイフォスを聴きながら』(2006)も今回展示しました。

8月2日、夕方上海着。展覧会場でもあり、明日公開制作する場所でもある上海市図書館を見学。フロアは、パーティションで区切っているが、公開制作した作品は、真っ赤な布の壁面にマジックテープで固定すると言う。ぼくとしては、壁に設置された状態での制作を望んでいたが、その仮設の壁面自体が不安定なのでテーブルの上での制作に渋々納得した。
真っ赤な布の壁面というのが中国らしいというか、ゲストに対するもてなしということなのだろうか。

プラダンを現地調達してもらった。はたして、こちらが思っているものかどうかが不安だったが、側面の処理が雑な以外は、問題なし。1×2メートルの白の半透明だ。

テーマが決まらない。着いた次の日の朝からの制作なので、上海を取材することもできなかった。上海の第一印象は、蝉の声が京都のそれより低い声で鳴いていたことだ。まるで噴水のような音だった。でもいきなり蝉を描くわけにもいかない。
アシスタントをしてくれるTさんが、ひらがななしの漢字の看板がおもしろいとしきりに言う。以前描いた漢字シリーズを思い出した。展覧会のテーマが、生命が花開くというようなことらしいから、「光」をテーマにすることにした。

3日、9時半から描き始める。絵に専念すればいいということで、セレモニーには出なくていいことになったのが、うれしかった。
とにかく、2時間で描き終えるというのが至上命令。何しろ、20分で終われというのを、間に入って交渉してくれたKさんのおかげで、2時間まで延ばしてもらったのだ。

唯一ぼくが書ける漢字「光」をモチーフにしながら、左下は、闇をイメージした黒の中に白。横のラインに空色。中央上から、右下に黄緑。最後に木のイメージを赤で重ねた。

いい感じで描き進めていて、調子に乗ってきたところで、新聞社の取材を受ける。描きながら答えていたが、
「どんな作品になりますか?」という質問に頭にくる!できあがってみないとわからないし、ライブの醍醐味がわかってない。描き終わってから取材してくれと反発。通訳に上海で一番大きな新聞社ですよと釘を刺される。

色のバランスなど、アシスタントのTさんに相談しながら進める。なかなか的確な言葉が返ってくるので、順調に描きすすみ、10分ほど残して完成。赤バックに映えた作品になったようだ。

さて、これで一息というところで、それまで制作を見ていた女性が、
「お疲れでしょうからマッサージをさせていただきます」というやいなや、ぼくは、いすに座らされて、少し強めのクイックマッサージを受けることになった。最後に治療院のチラシを渡され、是非ゆっくり来てくださいとしっかりコマーシャル。これぞ上海だ!!
おかげで疲れは、吹っ飛んだが、緊張がほぐれすぎて午後からの会議では、グッスリ寝てしまった。

4日は、万博見学。「生命陽光館」という障害者をテーマにしたパビリオンに行く。
障害者をテーマにしたパビリオンは、万博史上初めてらしい。そんなのテーマにしてしまっていいの?見せ物にならない? どちらにせよ、どんな人たちでデザインしていたのだろう。聞いてみたが、よくわからなかった。自閉症だと言われる人が、ピアノを弾いていた。

ありました、ありました!ダイヤローグ・イン・ザ・ダークのまがい物。暗闇の中を前の人の肩につかまって進みます。左壁面に上海の有名な建物や、風景のレリーフがあります。中国館のレリーフもあったと思うのですが、みんな早足なので、対話どころではありません。
続いて現れたのは、DIDおなじみの港。続いて竹。そのあたりから徐々に薄明かりになって、最後は、ブラインドサッカーの実演を見て終わりでした。レリーフのできはいいので、どちらかというと見えない人にゆっくり触らせてほしいでした。
アテンドは、弱視。赤外線カメラで中の様子を写していたのが気になる。

障害者の存在をアピールしていくときに、やっぱりパビリオンとか、障害者アートという風にまとめて社会に向かって打ち出していくやり方しかないのだろうか?アジアは、まだそういう段階だと言ってしまえばそれまでだが、みんな同じ段階を経ていかなければならないのだろうか。貧困をまず克服して、その先にやっと障害者の人権が考えられてくるというようなゆっくりゆっくりしたそんな歴史しかないのだろうか。一つ、二つ飛び越しても誰も怒らないだろうに。
そんなことを考えました。04__


03__


07__

|

« 「Japanese Design & Culture 商いの顔」 | トップページ | 「翔」作品展 »

作品・展覧会」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 「Japanese Design & Culture 商いの顔」 | トップページ | 「翔」作品展 »