眼のこと
左右とも義眼を入れていることは、以前何かで書いたことがある。
その右目の奥に腫瘍が出来ていることが発覚し、昨年12月21日に府立病院で細胞生検をした。正月休みを挟んだので、結果は1月の十日まで待たなければならなかった。主治医から告げられたのは、悪性ではなく、炎症性の偽腫瘍と言うことだった。ステロイドの大量投与でいい治療報告が上がっているとのことで、一日6錠(40mg)から始めて2週ごとに1錠ずつ減らしていく治療方針が決まった。現在4錠飲んでいる。12週でステロイドが終わり、3cmあった腫瘍が消えるか、小さくなっていれば治療は成功ということになる。
11月ぐらいから右肩凝りがひどくなり、頭痛で涙が出るようになった。シップと鎮痛剤で何とか乗りきっていたのだが、ひょっとしたら右奥歯の上の歯周病が原因かと思い、歯科で2本抜いてもらったが、まったく痛みに変化がなかったので府立病院の形成眼科を受診したら義眼を乗せている義眼台の裏側に腫瘍が発見された。局所麻酔での細胞生検は痛かった。義眼台を削っているような音や、何かを焼き切るような焦げ臭い匂いもしてきて、ハサミでプチプチ切る完食もあった。もし腫瘍を摘出するような手術が必要なら、全身麻酔でないとダメやろうなとも思っていた。
と言うわけで、今年の正月は最低な気分で過ごしていた。鎮痛剤を飲めば酒も少しは飲めた。午前に鍼をし、それでもなぜか午後から必ず痛みがひどくなるので、シップを貼り、夕方には鎮痛剤を飲む毎日が続いていた。あれだけ目の中をかき回したら少しは痛みも増しになるかと思っていたがそう簡単ではなかった。最悪と最善のことを予想して十日の診察に臨んだ。そしてステロイド剤を飲み始めるとその日の内に痛みが消えた。恐るべしステロイド効果。肩凝りも片頭痛もまったくない。義眼を入れている部分も柔らかくなり、義眼が以前より沈んでいる。こういうのを奥目と言うのだろうか。左眼との高さが気になるようになった。
さて、次はステロイドの副作用とのおつきあいである。まずは免疫力が落ちると言うことで風邪やインフルを軽快しなければならない。一応外出時や、鍼で患者さんに接するときにはマスクをしている。今のところ、風邪は引いていない。
二つ目の心配は、元々ある高血圧への影響だが、やっぱり少し高目になっているので、降圧剤を一錠増やしてもらった。
もちろん胃薬はもらっているが、酒は少なめにしておかないと胃に応える。日本酒で2合飲んだら明くる日の胃の状態は最悪だった。
中心性肥満というのも報告されている。顔や、体感に脂肪が付きやすく、四肢の脂肪は落ちて細くなるそうだ。これは以前から継続中の糖質制限で何とか乗りこえられるかもしれない。それにしても胃は刺激されているのか食欲が旺盛だ。
1週間ほど前からほっぺたに吹き出物が出来てきた。口の中も少し荒れているのか、味覚に自信が持てない。
気分障害の記述もあった。これは明らかに鬱ではなくて、躁状態になっている。多幸症という呼び方も初めて知った。これって「恋愛ホルモン」だったりする? あまり動き回ると体力的にしんどくなるのだが、気分はハイ。何でもやってしまおうという気持ちになるのをおさえおさえ様子を見ている。
今晩も赤ワインを100ccぐらいにしておこう。ハイになっている分睡眠が浅い。ここで睡眠薬などもらってもややこしいだけと思い、前から読みたかったミステリーを片っ端からiPhoneで聞いている。30分で自動的に切れるようにしておき、また目が覚めたら聞きはじめる。そんなことを何回も繰りかえしながら朝を待つ。小間切れではあるがたぶん時間的にはある程度寝ているはずだ。
先ほど、大学時代からずっと通っていた散髪屋さんのおやじから電話があった。この2月末で店仕舞いだそうだ。本当なら昨年末には散髪に行くつもりだったが、眼のことで行きそびれていたら、12月から店仕舞いの張り紙をしていたがもし3月になってから来られると桑岩類から連絡させてもらったとのこと。おやじさんは、80歳になるらしい。後5年ぐらいはやってくれていると思っていたのでびっくりした。ぼくも後何年鍼灸院を続けることが出来るだろう。
| 固定リンク
「日記」カテゴリの記事
- 夏は東京(2019.05.22)
- 眼のこと(2019.02.15)
- 写真撮りながらウッドノートへ(2011.03.05)
- デジカメ片手に(2011.02.11)
- 中学で講演(2011.02.01)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
正直驚きました。ごめんなさい。連絡をいただいていたのにお返事がすっかり遅くなってしまいました。
大変だったですね。年齢を重ねるといろいろと不調、体の変調が出てまいります。病院に行って検査待ちの間大変だったでしょうが、そのあとの処置も恐ろしかったと思います。ステロイド剤の処方でよくなられるとよいですね。
多幸感とは、私は躁鬱両方なので多幸感の時に大騒ぎし動き回り、疲労困憊、不眠とこれまた疲れる。
それにしてもお仕事もされ、慎重に自分の状況を抑えられるところはすごいです。
どうぞお体の一日も早くよくなられることを祈ります。
またおあいできるといいです。
ちなみにミステリーはどのようなものがお好きですか
私も時折読みますが度を過ぎてしまうので今は封印中です。
投稿: 小山通子 | 2019.02.17 15:36