カテゴリー「講演・トーク・シンポジウム」の8件の記事

2019.03.11

トーク&ディスカッション 「美術館のあたりまえって?」

高嶺格さんにお会いするのは久しぶりです。ぼくはガイドを務めたというより、見えない人・見えにくい人と作家との間を橋渡ししたというのが正しいかもしれません。
今回は、京都芸術センターで2017年に行われた韓国の作家オ・インファンさんの作品を案内したドーセントの活動に触れながら、作家が視覚障害者をアテンドとして利用する意味について考えてみたいと思います。

■トーク&ディスカッション 「美術館のあたりまえって?」■
| 感覚をひらく―新たな美術鑑賞プログラム創造推進事業

見えない人が、見える人をアテンドする展覧会。作品を"見て"鑑賞するという行為自体に問いを投げかけた展覧会「大きな休息 明日のためのガーデニング1095m2」(せんだいメディアテーク、2008年)と、「てさぐる」展(秋田県立美術館、2014年)は大きな話題を呼びました。「感覚をひらく」もまた、視覚に障害のある方と共働した鑑賞プログラムの開発を通して、作品鑑賞そのものへの問いかけを行ってきました。本事業、2年目の締めくくりとして、この展覧会をディレクションした美術家、高嶺格氏をお招きしお話をうかがいます。
また第二部では、同展覧会でガイドを務めた光島貴之氏と、ユニバーサル・ミュージアム(誰もが楽しめる博物館)の実践に取り組まれている広瀬浩二郎氏を交えたディスカッションを行います。「障害のある方と共働すること」「当たり前を問い直す場のつくりかた」をテーマに、それぞれの立場からのお話を共有いただきながら、本事業の意義について改めて検証し、これからの展開についても考えを深める場にしたいと思います。

日時
2019年3月12日(火)14:00~16:00
会場
京都国立近代美術館 1階講堂

定員
60名(事前申込制)

参加費
無料

主催
新たな美術鑑賞プログラム創造推進事業実行委員会
(事業実施中核館・京都国立近代美術館)

申込方法
参加をご希望の方は、下記の申込フォームに必要事項をご記入のうえ、お申し込みください。
https://goo.gl/forms/3FrGla0NTa3pzuty2

広報ちらし
トーク&ディスカッション 「美術館のあたりまえって?」(PDF)
http://www.momak.go.jp/senses/img/talkdiscuss2019/talkdiscuss2019.pdf

お問い合わせ
京都国立近代美術館 075-761-4111(代表)

講師
高嶺格(美術家・秋田公立美術大学教授)
光島貴之(美術家・鍼灸師)
広瀬浩二郎(国立民族学博物館准教授)
プログラム
14:00~14:05 趣旨説明
14:05~15:05 第1部 トーク

高嶺氏より、仙台と秋田での2つの展覧会を振り返りながらお話しいただきます。

15:05~16:00 第2部 ディスカッション・総括

高嶺格氏×光島貴之氏×広瀬浩二郎氏

講師紹介
高嶺格 たかみね・ただす

1968年鹿児島県生まれ。秋田公立美術大学教授。現代社会に潜む諸問題をテーマに、映像や音響を用いたインスタレーションやビデオ、写真、映像、造形物、パフォーマンスなど多彩なアプローチで作品を発表している。2008年に開催した個展「大きな休息 明日のためのガーデニング1095m2」(せんだいメディアテーク)では、「全盲のガイドにアテンドされながらツアーで鑑賞する」という仕掛けを持ち込んだ。

光島貴之 みつしま・たかゆき

1954年生まれ。美術家・鍼灸師。10歳のときに失明。1992年から粘土造形を、1995年よりレトラライン(製図用テープ)とカッティングシートを用いる独自のスタイルで「さわる絵画」の製作を始める。2002年、対話しながら絵を鑑賞するグループ「ミュージアム・アクセス・ビュー」の結成に参加。国内外での展覧会・個展、ワークショップ講師などを多数行っている。

広瀬浩二郎 ひろせ・こうじろう

1967年東京都生まれ。国立民族学博物館准教授。13歳の時に失明。専門は日本宗教史、触文化論。「ユニバーサル・ミュージアム」(誰もが楽しめる博物館)の実践的研究に取り組み、"さわる"をテーマとする各種イベントを全国で企画・実施している。『目に見えない世界を歩く』(平凡社新書)、『知のスイッチ: 「障害」からはじまるリベラルアーツ』(共著、岩波書店)など、著書多数。

〒606-8344
京都市左京区岡崎円勝寺町
京都国立近代美術館

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2019.02.15

トークイベント さまざまな体で楽しむメディア芸術鑑賞

今年二つ目のトークイベントです。早瀨憲太郎さんのお話しが楽しみです。

文化庁メディア芸術祭 飛鳥・橿原展『ことば・つながる・セカイ』
http://mediaarts-asuka-kashihara.com/#event

トークイベント さまざまな体で楽しむメディア芸術鑑賞

メイン会場 3/2(土)14:00-15:45

メディアテクノロジーの発展は、多様なコミュニケーションのあり方を可能にしてきました。
それは、芸術の楽しみ方をどう更新できるのでしょうか。
本トークでは、ろうと全盲という体の特徴を持ちながら創作に携わられている早瀬憲太郎氏と光島貴之氏、そして今回サテライト会場としてメディア芸術祭を開催しているGood Job! Center KASHIBAセンター長の森下静香氏と、メディア芸術の楽しみ方について議論します。
出演者
早瀬憲太郎(映像作家、教育者)
光島貴之(美術家・鍼灸師)
森下静香(Good Job! Center KASHIBA センター長)
モデレーター:田中みゆき(キュレーター/プロデューサー/サテライト展示キュレーター) 
定員
80名
参加無料
※手話通訳あり 
場所
ミグランス4F コンベンションホール
奈良県橿原市内膳町1丁目1-60
申し込み方法
3月2日(土)13:00?ミグランス1階、展示会場受付にて整理券の配布を行ないます。
※トークショーの一般観覧席は80席限定となります。
お席が上限に達した場合、整理券をお持ちの方のみ入場可能とさせていただきますのでご注意ください。
出演者プロフィール
早瀨憲太郎(はやせ・けんたろう)
奈良県天理市出身。横浜市内で国語専門学習塾「早瀨道場」経営。
2001年よりろう児向けの映像教材を制作、2009年公開し観客30万人動員した映画「ゆずり葉」や東日本大震災と障害者をテーマにした「生命のことづけ」の脚本、監督をつとめた。また2007年?2014年みんなの手話講師、2018年平昌(ピョンチャン)オリンピック、パラリンピック応援番組のキャスターをつとめた。夏季デフリンピックサムスン2017自転車競技日本代表。2020年公開予定の全日本ろうあ連盟製作の映画の監督と脚本を担当。妻はろう者初の薬剤師。
光島貴之(みつしま・たかゆき)
10歳の頃に失明。1992年から粘土造形を、95年よりラインテープとカッティングシートを使った「さわる絵画」の制作を始める。見えていた頃の記憶をたどりながら色を選び、自分にとっては何気ない日常の感覚をモチーフに、さわる世界の魅力を表現し続けている。
2002年、対話しながら絵を鑑賞するグループ「ミュージアム・アクセス・ビュー」の結成に参加。触覚に注目したワークショップや、音の作家とのコラボレーション、身体表現にも意欲的に取り組む。
森下静香(もりした・しずか)
Good Job! Center KASHIBAセンター長。たんぽぽの家にて、障害のある人の芸術文化活動の支援や調査研究、アーロプロジェクトの企画運営、医療や福祉などのケアの現場におけるアートの活動の調査を行う。
2012年より、アート、デザイン、ビジネス、福祉の分野をこえて新しい仕事を提案するGood Job!プロジェクトに取り組む。Good Job!プロジェクトでは、2016年度グッドデザイン賞にて、金賞受賞。編著に『インクルーシブデザイン?社会の課題を解決する参加型デザイン』、『ソーシャルアート?障害のある人と社会を変える』(いずれも学芸出版刊)など。
田中みゆき(たなか・みゆき)
1980年生まれ、キュレーター/プロデューサー。アートセンターなどに勤務後、フリーランス。障害を「世界を捉え直す視点」としてカテゴリーにとらわれないアプローチを展開する。近年の活動に『義足のファッションショー』(2014年、日本科学未来館)、『“dialogue without vision”』(2016 年、国際交流基金)、『大いなる日常』展(2017年、NO-MA)、『音で観るダンスのワークインプログレス』(2017年?、KAAT神奈川芸術劇場)など。プロデューサーとして携わる映画『ナイトクルージング』が3月30日公開。

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2019.02.08

「見えない人の美術表現」研究セミナー

吉岡先生とこのような場でお話しするのは、2013年のVOICE GALLERY以来でしょうか。そうそう、雑誌『こころの未来』でも対談してました。
「SKIN-DIVE」以来いろんな所で作品を見てもらっていたり、大学での講義を聴講? させてもらっていたりでいろんな場面で作品のヒントをもらってきたように思います。
ちょうど、今作品の転機にも差し掛かっているような気がするので、いいチャンスでお話しすることが出来そうです。

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「見えない人の美術表現」研究セミナー

講師:光島貴之 氏
コメンテーター:𡌶美智子 氏
司会:吉岡洋 氏

日時:2019年2月22日(金) 15時00分から17時00分
場所:京都大学稲盛財団記念館3階 小会議室1

「目の見えない人の美術表現」に関する研究集会として、現代アートの分野で活躍するアーティスト光島貴之さんを講師にお迎えし、最近の活動と今後の展望を中心に、美術制作の実際とその背景にあるお考えを講義していただきます。その後で、東山アーティスト・プレイスメント・サービス(HAPS)他でアートライターとして活動する𡌶美智子さんにコメントをいただき、全員でディスカッションを行います。

プログラム

15:00-16:00 光島貴之氏によるレクチャー

16:00-16:30 𡌶美智子氏によるコメント

16:30-17:00 全員による質疑応答とディスカッション
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2017.10.05

第1回フォーラム 感覚×コミュニケーションでひらく、美術鑑賞の新しいかたち

10月7日14時から、
京都国立近代美術館 1階ロビーで以下のようなフォーラムがあります。

「第1回フォーラム 感覚×コミュニケーションでひらく、美術鑑賞の新しいかたち」
(感覚をひらく―新たな美術鑑賞プログラム創造推進事業)
http://www.momak.go.jp/senses/forum01.html

「みる」ことだけにとらわれない美術鑑賞を実践している美術館、グループからの報告が三つ。
ミュージアム・アクセス・ビューからもたけうちさんと山川さんが活動紹介をしてくれます。

いずれも興味深い内容です。ぜひご参加ください。

28年目の「美術の中のかたち」展ーその取り組みと課題 橋本こずえ(兵庫県立美術館)

盲学校とともに歩んだ6年と、そこから生まれた"こと" 岡本裕子(岡山県立美術館)

色とりどりのことばによる対話 たけうちしんいち/山川秀樹(ミュージアム・アクセス・ビュー)

ぼくが、さわれる作品を求めて美術館めぐりを始めた頃、確か1988ねんぐらいだったと思うのですが、東京でフォーラムが開かれていました。当時は、まだことばで作品を鑑賞するというような発送はまったくなかったので、話題は触ると言うことに集中していたと思います。うろ覚えですが、パリのポンピドゥー・センターの人のレクチャーと中村雄二郎 さんの哲学的な話を聞いたのを覚えています。あれからもう30年が過ぎているのですね。間もなく兵庫県美での「美術の中のかたち展」がはじまり、すっかり常連の鑑賞者となりました。名古屋市美でさわれる企画展が行なわれたのも90年代前半でした。

90年代後半からは、言葉による鑑賞がスタートします。言葉による鑑賞に懐疑的だったぼくも2001年のミュージアム・アクセス・ビューの結成にいつの間にか参加することになっていました。いまだにさわると言葉の間でうろうろしていますが、どちらの鑑賞方法も身につけたことで美術への関わりは爆発的な広がりとなりました。

今、注目しているのは、さわる鑑賞と言葉での鑑賞を何とか結びつけて、見える人と見えない人が同じ立場で対話できる鑑賞のシステム作りです。
今回のフォーラムで何かヒントをもらえればと期待しています。

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2014.12.04

甲南大学で講演会(12月15日18時)

気恥ずかしいようなタイトルですが、話してしまうことにしました。
年末の平日で遅い時間からになりますがぜひお越しください。

光島貴之 講演会
芸術家にとって創作はセラピーか
〜ぼくは創作活動で生活の危機を乗りきってきた

2014年12月15日(月) 18:00〜19:30

会場 甲南大学18号館3階講演室(申込不要、参加費不要)
司会 服部正(甲南大学文学部)
問合せ 甲南アーツ&セラピー研究会
kaatsg@live.jp

美術家・光島貴之さんが、視覚障がいとどのように向き合
い、そこに創作活動がどのような影響を与えたのか、一人の芸術家の
生活史をご自身の創作活動とからめて語っていただきます。
創作活動と治癒的効果の関係について考える貴重な機会です。

PDFのちらしはこちらから
http://kihs-konan-univ.org/categories/wp-content/uploads/2014/11/mitsushima2014.pdf

光島貴之さん(みつしま・たかゆき1954〜 )は、国内外の展覧会やワークショップなどで活躍中の全盲の美術家です。光島さんが本格的に創作活動に取り組むようになるのは、40代にさしかかる1990年代中頃のことでした。

全盲の光島さんが、敢えて視覚芸術と呼ばれる絵画や彫刻に取り組もうと考えるようになったきっかけは何だったのでしょうか。触覚で鑑賞する視覚芸術の創作に精力的に取り組むということは、視覚に頼らない生活を続けてきた光島さんにとって、どのような意味をもつのでしょうか。

この講演会では、光島さんご自身が視覚障がいとどう向き合い、そこに創作活動がどのような影響を与えたのかという観点から、一人の芸術家の生活史を語っていただきます。それは、アーティストが自作の意味を芸術論として語るという性質の講演会とは異なり、創作活動とセラピーの関係について考えるうえでの貴重な証言となることでしょう。

協力:甲南大学人間科学研究所

〒658-8501 神戸市東灘区岡本8 丁目9 番1 号 Tel/Fax 078-435-2683
http://kihs-konan-univ.org

・阪神神戸線岡本駅またはJR神戸線摂津本山駅下車、北西へ徒歩約10分

・会場には駐車場がございませんので、お車でのご来場はご遠慮ください

本シンポジウムは、JSPS科学研究費助成事業(基盤研究(B))25284046「芸術学と芸術療法の共有基盤形成に向けた学際的研究」の助成を受けたものです

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2014.10.10

「てさぐる」展プレトーク 「藝術ってなんだすべ?」(10/17)

初めての秋田です。楽しみにしています。アクル明くる18日にはワークショップもやりま
す。
会場を検索したら秋田の地ビールを愉しめるビアレストラン。「プラッツ(PLATZ)」とあ
りました。ますます楽しみですが、次の日のことも考えながら日本酒も飲まないとなぁ(
笑)


-------ここから案内文--------

「第29回国民文化祭・あきた2014」応援事業
 「てさぐる」展プレトーク 「藝術ってなんだすべ?」

出演: 高嶺格(現代美術家・演出家/秋田公立美術大学准教授)
    光島貴之(美術家・鍼灸師)
聞き手:石倉敏明(人類学者/秋田公立美術大学講師)

日時:10月17日(金)  18:00 開場  18:30 開始
会場:レストラン プラッツ2階
   (住所:秋田市大町1-2-40 あくらフォー・スクエア内)
参加費:500円(ワンドリンク付)
定員:30名/要予約
(*お電話でご予約ください。定員に達し次第、締切らせていただきます。)
お申し込み・お問い合わせ先:秋田公立美術大学 社会貢献センター 018-888-5478(8:30
-17:00/平日のみ)


■「てさぐる」展 開催概要
期間:平成26年11月23日(日)〜12月7日(日)(休館なし)
会場:秋田県立美術館 県民ギャラリー
主催:秋田公立美術大学 秋田県教育委員会

美術家・西村陽平の指導によって、視覚に頼らずに制作された盲学校生徒たちの粘土作品
群。メディアやジャンルを越えて、身体表現の新しい次元を開拓する現代美術家・高嶺格
。来る11月23日(日)より、両者のコラボレーションによる展覧会「てさぐる」が、秋田
県立美術館県民 ギャラリーにていよいよ始まります。この展覧会ではいったい何が行わ
れるのか? 秋田公立美術大学初の企画・主催となる展覧会を記念し て、日常の生活世界
の輪郭を触覚によって表現する美術家・光島貴之を迎え、 秋田の人々に「藝術とはなに
か?」を敢えて真っ正面から問 うプレトークイベントを行います。 題して「藝術ってな
んだすべ?」 ぜひご参加下さい!

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2014.05.21

「複数の感覚と想像力 - 他者理解を楽しむ? -」

ぼくもワークショップを一度担当させてもらいました。
そのことをふり返りながら、他者理解を楽しむとはどういうことかについて考えようという試みだろう、と思って参加します。

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「複数の感覚と想像力 - 他者理解を楽しむ? -」
(OSIPP稲盛財団寄附講座公開セミナー&ラボカフェスペシャル)

日時:2014 年5 月25 日(日)14 時〜17 時

会場:アートエリアB1(京阪電車なにわ橋駅地下1階)
http://artarea-b1.jp/
〒530-0005 大阪市北区中之島1-1-1 京阪電車なにわ橋駅地下1階
TEL&FAX:
06-6226-4006(12時〜19時)※月曜(祝日の場合は翌日)休館

アクセス:
京阪電車中之島線「なにわ橋駅」地下1階コンコース
(地下鉄「淀屋橋駅」「北浜駅」から徒歩約5 分)「なにわ橋駅」1.出入口が最寄りと
なります。
※直通のエレベーターはございませんので、車いすでお越しの場合は予めアートエリアB1
までご連絡頂きますようお願い致します。

参加費:無料
定員:50名(申込み推奨)

申込み先:
Email:
inamori_seminar0525@osipp.osaka-u.ac.jp
TEL : 06-6850-5638 (電話受付は平日10 時半〜17 時)
FAX : 06-6850-5656

ゲスト:
広瀬浩二郎(ひろせこじろう 文化人類学者/国立民族学博物館准教授)
光島貴之(みつしまたかゆき 美術家/鍼灸師)
沼田里衣(ぬまたりい 音遊びの会代表/神戸大学大学院協力研究員)
牛若孝治(うしわかこうじ アートパフォーマー/立命館大学大学院博士課程)
伴戸千雅子(ばんどちかこ 振付家/ダンサー)
黒子沙菜恵(くろこさなえ 振付家/ダンサー)
阿部こずえ(あべこずえ ミュージアム・アクセス・ビュー代表)
五島智子(ごしまともこ Dance & People 代表)

カフェマスター:本間直樹(ほんまなおき 大阪大学CSCD 准教授)

司会:富田大介(とみただいすけ 大阪大学OSIPP 特任講師)

Vol. 3 となる今回のOSIPP 稲盛(いなもり)財団寄附講座公開セミナーは、大阪大学が
企業やNPO と連携して運営する文化芸術施設アートエリアB1(ラボカフェ)と協同して、
エイブルアートの実践を報告します。かつて白虎社(びゃっこしゃ)の踊り手であり、現
在は介護ヘルパーをしている五島智子さんが代表を務める任意団体Dance & Peopleの活動
にスポットを当て、なかでも、障碍のあるアーティストや研究者をナビゲーターにして展
開された「他者理解を楽しむワークショップシリーズ」を取り上げます。この公開セミナ
ーでは、そのシリーズに参画していた講師らをお招きし、その多彩なワークを振り返りな
がら、さまざまな「他者」との未来共生を模索します。当日は、ゲスト講師によるWS も
予定しています。みなさんの感覚と想像力をアートエリアB1 にお寄せ下さい。(富田)

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続きを読む "「複数の感覚と想像力 - 他者理解を楽しむ? -」"

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2013.11.26

シンポジウム/障がい者の創作と現代美術の交差点

こんなシンポジウムがあります。ボク自信の立ち位置を検証する意味でも聞きに行こうと思ってます。

■シンポジウム

障がい者の創作と現代美術の交差点

―第55回ヴェネチア・ビエンナーレ「百科全書的宮殿」を足がかりに

2013 年11月30日(土)13:00 〜16:30

甲南大学18 号館3 階講演室

申し込み不要・参加費無料

現代美術と障がい者の創作が交差する展覧会やアートマネージメントの現状について、それぞれの分野の専門家

を招いてじっくりと考えます。

http://kihs-konan-univ.org/blog/407

■プログラム

13:00〜13:05 川田都樹子「本研究会の趣旨について」

13:05〜13:35 服部正「イントロダクション〜ヴェネチアと栗東の澤田真一」

13:35〜14:05 出原均「展覧会の中の美術史の書き換え」

14:05〜14:35 山下完和「やまなみ工房での陶芸活動の歴史と現在」

14:35〜14:45 休憩

14:45〜15:30 パネルディスカッション「障がい者の創作を現場はどうとらえるのか」

(出原均、山下完和、服部正)

15:30〜16:30 質疑応答、全体討議

主催 甲南アーツ&セラピー研究会 kaatsg@live.jp

協力 甲南大学人間科学研究所

今年で第55回を迎えた現代美術の祭典ヴェネチア・ビエンナーレ(6月1日〜11月24日)の企画展は、「百科全書

的宮殿(Il Palazzo Enciclopedico)」をメインテーマとして、視覚文化における既定の枠組みの解体や越境を

目指すものでした。そのため、宗教的な役割をもつ絵画やアウトサイダー・アートなど、現代美術の領域とは異

なる分野の創作物が多く展示されました。とりわけ、滋賀県在住で自閉症の障がいがある澤田真一の作品が出品

されたことは、日本の福祉界で大きな話題を呼んでいます。

 このような現代美術の展覧会で障がい者の作品が展示されるということは、何を意味するのでしょうか。芸術

を理解するうえで障がいの有無などは関係ないと言ってしまえばそれまでですが、事態はそれほど単純ではあり

ません。現代美術の文脈に障がい者の創作を組み込むことには、制度論的なメッセージが伴います。障がい者の

創作物には、たとえば枠組みの解体というような、何らかの役割が期待されているのです。創作活動の現場とい

う立場から考えても、障がい者の創作を支える福祉施設が、現代美術における批評や流通の制度と考え方を共有

することには困難が伴います。

 障がいのある人の創作について実践的な研究を行うにあたっては、美術と福祉の間にあるこのような微妙な問

題を丁寧に読み解いていくことが不可欠です。このシンポジウムでは、障がい者の創作と現代美術批評それぞれ

の現場から専門家をお招きし、現代美術と障がい者の創作が交差する場所に生じる問題について考えます。

講師:出原均(ではら・ひとし、兵庫県立美術館学芸員/現代美術批評)

    1958年生まれ。広島市現代美術館学芸員を経て、2007年より現職。「現代絵画のいま」などのテーマ展

や現代作家の個展の企画に携わるほか、現代美術に関する評論などを行っている。著書に『Yanagi Yukinori In

ujima Note/柳幸典 犬島ノート』(2010年、ミヤタケ・ファインアート、共著)など。

   山下完和(やました・まさと、やまなみ工房施設長/障がい者の創作支援)

    1967年生れ。1989年から滋賀県甲賀市甲南町の無認可作業所「やまなみ共同作業所」支援員、1990年に

「アトリエころぼっくる」を設立、2008年より現職。陶芸や絵画を中心に、障がいのある人の創作に寄り添いな

がら支援を続けている。

   服部正(はっとり・ただし、甲南大学文学部准教授/美術史、芸術学)

    1967年生まれ。兵庫県立美術館学芸員、横尾忠則現代美術館学芸員を経て2013年より現職。専門は、障

がい者の創作、アウトサイダー・アートに関係する研究と展覧会の企画。著書に『アウトサイダー・アート』(

光文社新書、2003年)、『アール・ブリュットの極北へ』(現代企画室、2013年、共著)など。

司会:川田都樹子(甲南大学文学部教授/芸術学)

〒658-8501 神戸市東灘区岡本8 丁目9 番1 号 

Tel/Fax 078-435-2683

・阪神神戸線岡本駅またはJR神戸線摂津本山駅下車、北西へ徒歩約10分

・会場には駐車場がございませんので、お車でのご来場はご遠慮ください

本シンポジウムは、JSPS科学研究費助成事業(基盤研究(B))25284046「芸術学と芸術療法の共有基盤形成に向

けた学際的研究」の助成を受けたものです

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